モノクローム
時は静かに
雨を降らせた
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空は青く
空は青く
唯
唯
遠かった
(2004.11.09)
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呼吸の仕方を忘れた僕に
飛び方を忘れた鳥が嗤った
声の出し方を失った僕に
泳ぐ方法を失った魚が嗤う
世界は僕に何を言うのか
迷子に迷い彷徨う残響のみ存在する
bARcODE 混じることを知らぬ白と黒が交差する
歴史と共に消えゆく歴史
(2004.11.08)
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空には青が
空には白が
君には赤が
僕にも赤が
流れ
溢れ
消去
(2004.11.04)
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消え逝く煙と
消え逝く過去
何処かに何か残そうと
何故か何処か一生懸命
ここに残るのは過去の言葉
それは唯の文字だけなのに
それでも文字を残す事により
何か塊を吐き出すかのように
書き綴る文字と言う思いの言葉
それは誰かに届いているのだろうか
(2004.11.02)
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多分世の中には雨の様な雑音が入り交じり
多分世の中には崩れる映像のみが交差して
眩暈という儚い現実に
痛む中身を引き連れて
機械的に足を動かす
此処はきっと夢の中
(2004.11.01)
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君に見えるは黒い夜
君に見えるは白い花
モノクローム
手を添えてみましょう
トクン トクン
生き物の音がします
片目に手を当てて
貴方の目を見てみましょう
見えるのは
半分の黒い空
半分の黒い夜
耳に手を当てて
貴方の声を聞いてみましょう
躰の音と貴方の声が
大きく煩く聞こえました
モノクロームに見える世界で
貴方一人が綺麗な
黒に見えています
雑音に紛れるわたしの声
貴方の声は雑音を通り越えます
一生傍にいて下さい。そんなことを言うつもりはありませんが。
わたしの色には黒と白
あなたの黒はとてもきれいだったので
少しだけ傍にいて下さい
(2004.10.29)
□cUT
6つの詩
過去の白黒の世界